・東京バビロン演劇大賞:該当なし
創作者のはからいを超えて、内部から光が差してくるような舞台に与えられます。
 
・次世代演劇賞:bug-depayse 「使者たち」
シリアスな舞台で時代の暗部に真正面から向い合っている勇気ある舞台に与えられます。
 
・先端モード賞:該当なし
喜劇の根底におりてゆく厳しさを秘めた舞台、あるいは時代を切り裂き先取りした軽妙かつ絶妙な舞台に与えられます。
 
・オーディエンス賞:ヅカ★ガール 「ハイヌウェレの骸」
演劇祭参加団体とフェスティバル通し券購入者による投票で最も評価された舞台に与えられます。
観劇数2作品以下(特別公演を除く)の投票は無効になります。
 
※オーディエンス賞以外は該当なしの場合あり。特別公演は審査対象外のため受賞はありません。
特典として、大賞・次世代演劇賞・先端モード賞は次回の劇場利用料50%OFF、オーディエンス賞は30%OFFになります。
 
審査員:岡村洋次郎(阿彌 主宰・東京バビロン 企画プロデューサー)、脇谷紘(舞台装置家・版画家)、古澤拷(パフォーマー)、
Katja Centonze(日本パフォーミングアーツ研究者)、柾木博行(演劇評論家)、坂本康郎(東京バビロン) 

 

 
「東京バビロン演劇祭2017 フェスティバル通し券」
(オーディエンス賞 投票券つき) 6,800円
 ※販売は終了しました
特別公演を含む全8作品を1回ずつご覧いただけます。1.お名前、2.ふりがな、3.初回ご来場日時をメールでお送りください。
 
※初回ご来場日に料金の精算とチケットの受取りをお願いします。
※観劇の際は東京バビロンにご予約ください。ご予約が無い場合は当日料金になります。
※オーディエンス賞投票券は受付にお渡しください。
 
予約・お問合せ:東京バビロン
email@tokyobabylon.org|03-3927-5482(12:00-20:00)
 

 
シアター・バビロンの流れのほとりにて
 
東京メトロ南北線「王子神谷駅」 徒歩12分
東京都北区豊島7-26-19 ※劇場前は駐車禁止
 
1. 庚申通り商店街を直進します。(約10分)
2. 商店街が途切れてからも道なりに進みます。(約2分)
3. 左手に豊島七丁目児童遊園が見えたら、民家を正面に見て右に曲がります。
 
http://www.tokyobabylon.org
 


 
7度「ビジテリアン大祭」
原作:宮沢賢治/構成・演出:伊藤全記/出演:山口真由、中山茉莉、後藤祥子、丹野晶子(ロリータ男爵)
 
上演日程
5月18日(木) 19:30
5月19日(金) 14:00/19:30
5月20日(土) 14:00/19:00
5月21日(日) 13:00/18:00
※受付開始は開演の30分前、開場は20分前。
 
チケット料金
前売・当日共 2,500円
 
予約・お問合せ
n_ana_do@yahoo.co.jp
http://nanado.orghttps://www.facebook.com/nanado.tc
 
 

【プロフィール】
2014年結成。既存の戯曲や小説を上演する。読み取った情景を独自のビジュアルイメージへと換骨奪胎し、台詞の音と沈黙を重視した舞台を構成。観る者が能動的に読み解く劇体験の快感を促す。つまり、ほどよく難解で、ポップにお洒落で、観終わったあとにあーだこーだ言いながらおうちへ帰っていただく作品をつくるってことです。これまでにF. カフカ、F. アラバール、S. ベケット、谷崎潤一郎などの作品を上演。
 
【作品紹介】
宮沢賢治による小説「ビジテリアン大祭」の立体化に挑む。同作では「食べる」ことをめぐって滑稽かつ哀れな大討論が繰り広げられる。特異なことばのグルーヴで満たされた賢治の作品群の中でも、特に「ビジテリアン大祭」は細かく鋭いビートを刻んだ文章で構成され、議論劇という特性もあいまって流れるようなリズムの快感がある。この点、ことばにかけてはある意味賢治の真骨頂を示した作品であるといえる。「ビジテリアン大祭」を立体化するとは、何よりこうした賢治のことばを舞台上での活きたグルーヴにすることである。舞台上のグルーヴが編みあがったとき、賢治のみた、ひとつの世界がたちあがる。
 
 
Q. 世界に対してどのような姿勢・コンセプトで舞台に臨むか
 
「世界と向き合うための私的3カ条」
演劇は人類の行ってきた(あるいは行われるだろう)行為を、改めて一つの空間で凝視することだと考える。舞台上の人間はそれを観劇している人間と同じ存在であるところの人類である。つまり、舞台上の出来事は決してただの虚構、見ていればいいだけの「お話」ではなく、実際の生活と地続きのものである。これを前提とした上で、私は以下の3カ条を世界に向かう方法として掲げたい。
 
1. 解決された物語よりも、今もなお癒えずに痛み続ける傷を私は大事にしたい。痛覚を鈍らせず、痛みを感じ続ける。
2. 安易に「乗り越えた」「救われた」と思い込まない。安堵感は危険なものである。安易に理想を語らない。
3. 既にこの世にいない人たちは、今の私たちを羨ましがりも憂いもしない。遺されたものは言葉だけである。その意味を考え続ける。
 
以上の3カ条を踏まえ、作品を創作する。
 

 

photo 阿波根治
 
東京バビロン演劇祭2017 特別公演
阿彌「ア・ミ・ナ・ダ・ブ」~『死の宣告』モーリス・ブランショより~
作・演出:岡村洋次郎/出演:岡村洋次郎、嶋津和子、鵜澤久(観世流シテ方能楽師・重要無形文化財総合指定能楽保持者)、大橋あをい
音楽・音響:落合敏行/照明:光田卓郎/衣装・細田ひな子(ポレポレ)/舞台オブジェ(装置):中村岳/舞台監督:川俣勝人/仮面・献花(蓮)製作・チラシ原画:脇谷紘(版画家、舞台装置家)/スチール:阿波根治(スタッフ・テス)/映像記録:たきしまひろよし(PLASTIC RAINS)/宣伝美術:西村龍積(たつん堂デザイン)/制作:嶋津和子

 
上演日程
5月26日(金) 19:00
5月27日(土) 14:00/19:00
5月28日(日) 14:00
※受付開始・開場は開演の30分前。
 
チケット料金
【一般】 前売 3,000円/当日 3,500円
【学生】 前売 2,500円/当日 3,000円
 
予約・お問合せ
03-3927-5482
(12:00-20:00)
email@tokyobabylon.org|http://www.tokyobabylon.org/gekidan_ami.html
 

 
【プロフィール】
阿彌(劇団)1994年結成。能楽の身体性と同時にその厳しい即興性をも取り入れ、現代劇の解体とその再構築による】前衛的舞台を実現している。その求心的舞台構築の為、観客の無意識層に揺らぎを与え、そこから立ち上がる想像力に於いて顕現するダイナミックな原初的舞台を目指している。その前衛と伝統のせめぎ合いの舞台は、日本において最も能楽に近い舞台と定評がある。
 
【作品紹介】
阿彌演劇公演「ア・ミ・ナ・ダ・ブ」によせて モーリス・ブランショ「死の宣告」より
『一度は死んだその女性が、再び甦ったという事実を、たとえ奇跡と呼んだとしても、私はそれが、決して異常な現象ではなく、人間にとってありえない事ではない事を知っている。とはいえ私は今、あの日々を、深い驚きをもって思い起こしている。それは一人の男の一生を、飲み尽す程の事件であったと云えるだろう。』この舞台でモチーフとなった、ブランショの小説世界「死の宣告」は、その読後に、やりきれない絶望感とともに、なぜか人間の有限性を超えた不可知の救済感に襲われたのである。その不思議に動かされて、この困難なブランショの小説を舞台化したと云えるでしょう。今回は女流能楽師・鵜澤久氏を迎えて挑戦させて戴きます。
 
【岡村洋次郎】
阿彌主宰(東京バビロン 企画プロデューサー)。竹内演劇研究所(故・竹内敏晴主宰)において「命のレッスン」を通して、舞台創造の根源に触れる(約5年間)。その後、故・観世栄夫(観世流能楽師)に約8年間師事。1994年「阿彌」(劇団)結成。能楽のメソッドを解体・再生して、現代演劇の演技メソッドを確立探求中。日本演劇史の外に位置する希有な存在である。
 
この公演を、亡き黒沢美香さん(ダンサー)に捧げます。
 
 
Q. 世界に対してどのような姿勢・コンセプトで舞台に臨むか

 
日本の演劇界に於いて、今世紀ほど身体性が失われた時代はありません。陰惨な少年犯罪があとを絶ちません。
身体性の喪失ゆえだと思われます。
 
これを言葉を変えて言えば、現代は「自然と人間」の関係性が欠落してしまった、
あの自然の向こうからの言葉を超えたメッセージが聴き取れなくなってしまった時代であります。
 
実は日本はそういった宗教的哲学的メッセージの宝庫であります。
これを世界に示す為にも日本演劇の復活を成し遂げねばなりません。
 
 
 



 
:Aqua mode planning:「犬では無理がある」
脚本・演出:松本隆志【AMP】/【A】出演:十河宏明、長友美聡【AMP】、西恭一【SBA/AMP】、清水艦長、永澤広樹(東京ドラマハウス)、保里明花、川村知香子(aniworks)/【B】出演:岡田祥吾【劇団群集日和/AMP】、福浦麻子(俳協)、松本隆志【AMP】、伊藤ゆかり(茶谷堂)、中島鉄平(aniworks)、岡部あおい【AMP】、泉いづる【AMP】
 
上演日程
6月8日(木) 20:00【A】
6月9日(金) 20:00【B】
6月10日(土) 11:00【A】/15:00【B】/19:00【A】
6月11日(日) 11:00【B】/15:00【A】/19:00【B】
※受付開始・開場は開演の30分前
 
チケット料金
予約・当日 2,800円/U22
(22歳以下) 1,000円
 
予約・お問合せ
aquamodeplanning@gmail.com|
http://blog.goo.ne.jp/aqua-mode-planning
 
 
【プロフィール】
:Aqua mode planning:は2006年に設立。作風・形式を一つに留めない団体のイメージを気体・液体・固体へと姿を変える水と重ねて命名。2014年、劇団員を迎え入れてカンパニー化。現在の構成員は松本隆志・泉いづる・岡部あおい・長友美聡・岡田祥吾・青柳真衣・西恭一・吉岡幸熙(数年間休団中)・藤川英希(20年間休団中)。
 
【作品紹介】
「犬では無理がある」は2014年12月の上演延期を経て、2015年6月から7月にかけて初演。劇団代表作として好評を博す。関係を持たない間柄だからこそ笑える事、関係を持つ間柄では笑えなくなる事。これは、とある家族の話。今回はAとBの2バージョンにて上演。
 
 
Q. 世界に対してどのような姿勢・コンセプトで舞台に臨むか
 
「世界」も「世間」も「World」。自身を取り巻く環境や事象から様々な影響を受けながら人間は生きている。時には影響を処理し切れず自ら死を選ぶ者もいる。
 
どうやら「世間体」になると、しっくり訳せる英語がないらしい、なんて記事を過去に読んだ。今回改めてネットで検索したら「respectability」が出た。ざっくり言えば、他人からリスペクトされるだけの立場にあるか、という意味。いやー、どうだろう。日本人の「世間体」には尊敬の概念は含まれてますかね? 生活圏内で所属した小さな社会のルールやモラルの中でお互いを監視し合うのを協調性と呼んで、更にそれを言い換えたものでは?
 
「発声練習するんだよね」とか「テレビに出られるといいね」とか言われた事があります。卓球やってる相手に「素振り練習するんだよね」とか「テニスがやれたらいいね」なんて言うでしょうか。日本で演劇は、やってない人々からすると卓球よりも世界の遠くにあって、遠いと知識や感情の共有が難しくなる。なのに、いつ誰が根付かせたかも不明なパブリックイメージは蔓延している。過去の亡霊の脅威。
 
貴方の世界を否定するつもりも、我々の世界を押し付けるつもりもない。ただ、どうせなら近付きたいし、近付いて欲しい。お互いの在り方を認め合える関係になりたい。お互いの世界の端っこがちょっとばかりでも重なって欲しい。そう思いながら、貴方との出会いを期待しています。
 
 

 
ホロロッカ「トランスファー」は演出家の体調不良により公演中止とさせていただきます。楽しみにしていただいた皆様には大変申し訳ございません。
代替イベントとして、bug-depayse「使者たち」の公開稽古を行います。

 
6/24(土),25(日)
bug-depayse「使者たち」公開稽古
 
この度、8月4日(金)から6日(日)に行う東京バビロン演劇祭2017の参加作品「使者たち」に先立ち、公開リハーサルを開催することにしました。作品テーマ演出のプランなどから、稽古において出演者たちは何を読み解き、身体とや言葉を構築していくのかが垣間見れればと思います。稽古後は、演出、出演者などへの感想、アドバイス等も是非頂ければ幸いです。
 
 
【作品テーマ】
障がい者とは何ものなのか?障がい者の社会的位置づけは、そのまま私たちの社会の価値のあり方を反映しています。障がい者とは何ものかを問うことは、社会の価値体系そのものを問うことです。差別の構造を形づくる価値体系とは何なのか、私たちは差別を乗り越えていくことは可能なのかを舞台作品として観客に問いかけていきます。障がい者の方々も舞台に出演してもらい、健常者側からの一方的な言葉だけではない舞台言語として創作していこうと思います。
 
 
【作品概要】
聖なる国からひとりの使者がやってくる。誰から誰へ、いかなるメッセージを託された使者なのか。自らが使者であること以外、使者自身もまたその使命を知ることはない。自分に託されたメッセージとは?与えられた使命とは?生の国をさまよう使者。
 
ひとりの殺戮者と使者の出会い。使者は殺戮者に何かを予感しながらも、自らの使命に思い至ることはない。殺戮者もまた、使者がいかなる存在か、知る由もない。すれ違う殺戮者と使者。それでも使者は、ただならぬ予感に促され、殺戮者を見守り続ける。
 
誰よりも鋭敏に社会の矛盾(不満)を体現する殺戮者。しかし、自らへの不満がどこからやってくるのか、どこから生じてくるのか、考えることもない殺戮者。殺戮者は自分を圧迫する不満から逃れようと、自己欺瞞な行為を繰り返す。やがて殺戮者は、自らの不満を障がい者に転嫁させることで、矛盾から解放されようと、障害者の殺戮へと向かう。
 
 

上演日程
6月24日(土) 13:30/19:30
6月25日(日) 13:30/17:30
※開場は開演の20分前、各回約90分、途中入退出可。
当日、劇場で「使者たち」のご予約をいただくと500円割引きになります。
 
チケット料金
入場無料
 

予約・お問合せ
aruto1970@yahoo.co.jp|http://bug-depayse.org
 

 
photo 三浦雨林
 
公演中止 ホロロッカ「トランスファー」
作・演出:塩田将也/出演:新田佑梨(青年団/ホロロッカ)、三浦こなつ、入江悠
 
上演日程
6月23日(金) 19:30
6月24日(土) 13:3019:30
6月25日(日) 12:3017:30
※受付開始・開場は開演の20分前。
 
チケット料金
一般 2,800円/U29
(29歳以下) 2,500円
※当日券は+500円。

 

予約・お問合せ
hololoca@gmail.com|http://hololoca.tumblr.com
 

 
【プロフィール】
2015年立ち上げ。作・演出の塩田将也、俳優の新田佑梨、デザインの福田恵理が構成している演劇の団体。
口語から翻訳劇まで様々な手法を駆使し、普段の暮らしを取り囲んでいるものとは異なる時間、透明だが広く確実に横たわっているなにかを浮かび上がらせることを目指す。
 
【作品紹介】
―都心から電車で最短75分。閑静な住宅街に流れる奇妙な噂―
『海に騎りゆく人びと』で絶海の孤島から生を取り巻く巨大な死と、折り合い方を見つめたホロロッカが、現代のニュータウンを舞台に"住む"という人間の営みに向かう新作演劇。
 
 
Q. 世界に対してどのような姿勢・コンセプトで舞台に臨むか
 
私は世界と「対する」ことは出来ないと考えています。
というのも、私にとって世界とは、根本的に私を一部分として持っているものであるからです。
それを軽々と切り離し、外部化して語ることは、私にはとても難しいことです。
「傲慢」の二文字が点滅して、私は書く力が抜けて横になってしまいます。
 
なので、私は、世界を内側から視ることを目指します。内部に在る、ということが、私の世界に「対する」姿勢です。
私たちが認識している世界は、世界の見方の、ある一つのパターンでしかないと感じます。
 
私はウイルスが侵入した細胞の遺伝子を組み替え変質させるように、
人の内側で固定された世界を揺らすことを目指します。
 

 
 

photo フクサコアヤコ
 

ヅカ★ガール「ハイヌウェレの骸」
作・演出:飯塚未生/出演:浅葉爽香、池上明杜、石黒徳子、奥田街葉、片山歩美、金子彩奈、末永全、舟山夏妃(DIFFERENCE)、三葉彩夏(LEOPARDSTEEL)、結崎あゆ花(ヤザ・パパ)、かまくらあや◇、来栖梨紗◇、鈴木千畝(ステージ・ボンド)◇、太田ナツキ◆、花衣未菜◆、藤波想平◆

 
上演日程
7月5日(水) 19:00◇
7月6日(木) 19:00◆
7月7日(金) 14:00◇/19:00◆
(完売)
7月8日(土) 14:00◆
(完売)/19:00◇(完売)
7月9日(日) 12:00◇
(完売)/16:30◆
※骨チーム=◇ 鱗チーム=◆ 受付開始・開場は開演の30分前、上演時間は110 分を予定。
完売の回はキャンセル待ちになります。劇団アドレスまでご連絡ください。

 
チケット料金
一般前売 3,000円/学生 2,700円
(高校生以下 1,500 円)
貴族券 3,600円 (流天公演★スペシャルグッズ+貴族クッション付指定席券)《☆前売りのみ・席数限定販売》
※当日券は+500円。学生券は予約限定販売。

 
予約・お問合せ
zukagirl.info@gmail.comhttp://zukagirl.wixsite.com/zukagirl2016
 
 
【プロフィール】
上智大学劇団リトルスクエアより派生した劇団。三度の飯より女を愛する主宰飯塚未生が集めた選りすぐりの女優陣は自称オール・ミューズ。「女」がつくる「女を愛でる」芝居で演劇界に新たな地平を築かんとしている。等身大ではなくありのママでもいられないママならない女性像をワガママに描き、女々しさ凛々しさ毒々しさ三位一体の作風でその一生を幻想的な見世物にする。
 
【作品紹介】
2013年6月旗揚公演「イカルスの星」で“ルナティック演劇祭”に華々しく捨て身の出場、決勝進出の快挙を遂げ。翌年2月に初雪公演「あうろらの君」で初の単独公演上演、後2014年12月聖誕公演「泪の塔」を上演。2015年6月には過去作品を復刻公演「のばらのばらのばら」として新宿眼科画廊にて再演。そして2016年9月、第5 回目となる夜伽公演「サバト」をSPACE 梟門にて上演した。2017年2月にはカフェ兎亭での秘言公演「卍(仮)」を予定。ヅカ★ガール初の原作有り作劇に挑戦する。その傍らで主宰飯塚は2.5次元不条理コメディー舞台の作演を務めるなど、節操無く活動を展開。着実に観客動員数を増やしながら、跳梁跋扈たる演劇界を獅子奮迅の勢いで登りつめんとしている。
 
 
Q. 世界に対してどのような姿勢・コンセプトで舞台に臨むか

 
私が舞台をつくるのは、他でもない私自身の満足が為である。闘いたい。すべての「所詮は女である」という言葉と。覆したい。「お前の価値は齢を経る毎に削られていくのだ」という呪いを。抗いたい。「お前はいずれ誰かに従属する存在なのだ」という強迫に。
 
旧約聖書でアダムの元を去った第一の妻のように。愛する洗礼者の生首に接吻した少女のように。私は(無論あなたも)思考する一人の人間であるということが、無意識に無遠慮に踏みにじられる世の中で。「わたしはわたしである」という誇りを灯火の如く掲げる美しさを象りたくて、生身の役者たちに物を語らせている。そしていつでも、ひとりの「少女」に花を手向けるように芝居を作りたいと思っている。
 
相手の実像はひとりのOLでもよく、司書でもAV女優でもホストでも主婦でもニートでも一向構わない。かつて自分自身が芝居を観て生きる道を見出したように、客席に座った悩める女子高生(だったひと)なぞがたったひとりでも光を見つけることができたなら、それこそ至上の幸福なのである。

 
 
 


 
楽園王「限りなく死に近い睡り、数話」※上演予定作品が当初発表とは変更になりました。
作:長堀博士(一部古典戯曲を再構成して使用)/演出:長堀博士
出演:大畑麻衣子、植村せい、小林奈保子、関大輔(EgofiLter)、瀬戸ゆりか

 
上演日程
7月20日(木) 19:30
7月21日(金) 19:30
7月22日(土) 14:00/18:00
7月23日(日) 14:00
※受付開始・開場は開演の30分前。
 
チケット料金
【一般】 前売 2,500円/当日 2,800円
【学生】 前売 2,200円/当日 2,500円
楽園王はじめて割 2,200円
 
予約・お問合せ
home@rakuenoh.tokyo|http://www.rakuenoh.tokyo
 
 
【プロフィール】
楽園王は1991年に旗揚げ、2017年には26年目を迎える。2004年に利賀演出家コンクールにて優秀演出家賞を受賞。2014年、同演劇人コンクールでは奨励賞を受賞した。長堀博士が描くオリジナル作品では、エッシャーの絵のような迷路やトリックを意識した作品作りをするが、演出家としては古典戯曲も多く手掛けている。その演出の特徴は、音や言葉遣いに独自のルールを設けることで、物語やテーマをデフォルメして「分かりやすく」する点にある。「耳に聞いていて心地いい」と評されることも多い。
 
【作品紹介】
今回は、当初上演予定だった「マッチ売りの少女」が、演出上上演に必要な要件を今回は満たすことが出来ずに、来年以降に順延とさせていただくことになりました。今回の公演では新作を含む作品タイトル「限りなく死に近い睡り、数話」の上演という形に変更させていただきます。死と眠りに焦点を当てた楽園王らしい題材の楽園王公演になります。「マッチ売り」に関しては,エポックメイキングな作品の再演ということで期待をしていた方には大変申し訳ありません。ですが、新台本を使用しての稽古に入り、手応えを感じ、充実した上演を思い描くことが出来ています。そんな稽古経験を経ての今回の作品決定です。急な変更、どうかご了承ください。新タイトルにご期待下されば幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

 
 
Q. 世界に対してどのような姿勢・コンセプトで舞台に臨むか
 
今の時代、今の世界、もしも自分がそれを救うことが出来る立場だったらどれだけいいだろうかと思うことが多くなりました。でも実際には何の影響力も持たないまま、無力に、ただテレビやインターネットのニュースに立ち尽くすだけです。正直に言えば、僕がこの世の中で考える自分のスタンスは、もう「諦める」になっています。僕は、ため息混じりではなく、色々考えた結果、積極的にこの世を諦めています。デモには行きません。少なくともこの国では。ただ、唯一できることとして、祈りは持っていようと思ってもいます。作家の想像力が、あるいは演出家の手腕が何かを祈る時に、それが虚構の物語の中でも、奇跡みたいなことを起こせないか? そんなことを考えたりしています。そして、現実世界へ少しでも影響力が及ぶことがあれば… その祈りが届いて欲しいと思っています。ほんのちょっとでも。僅か数グラムでも。虚構、物語、あるいは嘘ということにこだわりながらも、現実世界と寄り添った上演を行って行きたいと思っています。
 
 
 


 
レティクル座「シュールストレミング」
作・演出:阿部慎一郎/出演:鈴木拓也(レティクル座)、安藤三夏、大橋純七、川島啓嗣、高麗哲也、後藤もも、鈴木玲、瀬戸貴彦、中村つぐみ、長谷川弘、ミヤザワヒラク(フロリダモンキーパーク)、ロサリオ香蓮(脱線坊や)
 
上演日程
7月27日(木) 19:30 → 19:00
7月28日(金) 14:00/19:30
7月29日(土) 14:00/19:30
7月30日(日) 12:00/16:30 → 16:00
(完売)
受付・開場は開演の30分前。
 

チケット料金
前売・当日共 3,000円

 
予約・お問合せ
reticle_za@yahoo.co.jphttps://reticleza.stage.corich.jp
 
 
【プロフィール】
2011年爆誕。阿部慎一郎を中心とした演劇団体。弱い人間を圧倒的ユーモアで過激に描くことで、生きるのに不器用な人たちに送るバラードのような作品を目指している。ギャグマンガのようなインパクトのある脚本と縦横無尽にシーンが切り替わる疾走感のある演出は、観る者を圧倒的カオス空間へと放り込む。愉快と不愉快の間を潜り抜けるような強行的なその作風は「アンチ・エンタメ演劇」と呼ばれている。
 
 
Q. 世界に対してどのような姿勢・コンセプトで舞台に臨むか

 
申し訳ない!
主宰のニート阿部の『世界』は、いま住んでいる町田のアパート、実家の両親、
鈴木拓也と数少ない演劇仲間たちがほとんど全てだ!
僕の作品はどうしようもない人間が創るどうしようもない演劇だ!
社会的意味なんてない!
ホントに申し訳ない!
 
だけど、聞いてくれ…。
なんてミュージシャン風に言ってみる。
僕にとって演劇はロックンロールだ。
世界に対して疑問に思ったこと、おかしいと思ったことは嘘偽りなく作品に載せる。
ルサンチマン的姿勢で僕の世界を変えようと、作品を創っている。
それが僕の創作欲求の源です。
 
…皆様はこう思われるかもしれない。
なら、観劇にいらっしゃるお客様の立場はどうなる?
お前の創る作品は内輪のためのものか?
 
なお申し訳ない!
お客様は宇宙です!世界の次に宇宙に向けて僕は交信しているのです。
何億光年も距離はあるので、人によっては届いたり届かなかったりしますが、
ここは小劇場。ちっぽけな場所で何を上演しようが個人の自由でしょ!?
 
待っているのは未知の観劇体験だ。
劇場で僕とインデぺンデンスデイ。
最後までこんな文章で、
申し訳ない!
 
 
 

bug-depayse
「使者たち」
 
総合演出:宗方勝/原案:大嶋浩、宗方勝
出演:野澤健(bug-depayse)、正村暢崇、飯川和彦、杉浦淳子、竹内麟太郎、中島侑輝、高橋志緒、大嶋浩
映像出演:杉浦英俊、NPO法人CILひこうせんの利用者の方々
映像監督:中島侑輝/音響監督:藤本一郎/照明監督:安達直美/舞台監督:土田秀吾/スチール写真:元木みゆき/チラシデザイン:オーサンクス/制作スタッフ:坂入友里香(戯曲本舗)、 五十嵐奈緒/協力:NPO法人ひこうせん、風香、東京バビロン/スペシャルサンクス:阿部慎一郎、立正大学ボランティアサークル「こんぺいとう」/制作:bug-depayse

 
上演日程
8月4日(金) 19:30
8月5日(土) 14:00
(完売)/18:30◎
8月6日(日) 14:30◎
(完売)
※受付開始・開場は開演の30分前。◎の回は終演後アフタートーク有り。

 
チケット料金
【一般】 前売 3,000円/当日 3,500円
【学生・障害者共】 前売 2,000円/当日 2,500円
 
予約・お問合せ
aruto1970@yahoo.co.jp|http://bug-depayse.org
 
 
【プロフィール】
2001年発足。演劇の枠にとらわれず、演劇、ダンス、パフォーマンスアート、の領域を横断し、映像・音楽、美術をミクスチャーした作品を発表している。近年は、障がい者の方々とともに創作する作品なども発表している。
 
 
Q. 世界に対してどのような姿勢・コンセプトで舞台に臨むか

 
出会い損ねた現実に向けて―
 
舞台というメディアを介して、いかに世界—現実と対峙するか。
私たちの現実経験の多くは、メディアを介しての経験である。見ること、聞くこと、さらには触れることさえも何らかの人為的なものを介して経験すると言ってもいい。いわば私たちは、物象化された世界に生きている。
とするならば私たちは、メディアによって形成された、感じることの、見ることの、考えることの、何らかの様式の諸条件によって現実を経験していると言ってもいいだろう。とはいえ私たちは、こうしたメディア性を排除して、直接的な現実を提示したいわけではない。そうではなく、まず私たちは支配的な知覚様式に亀裂を入れ、その傷を広げることで、出会い損ねた現実を垣間見せ、その様式の存在を意識させたい。と同時に、新たな経験へと導く経験の諸条件を模索し、再構成することを目指したい。舞台とは複数のメディウム-言葉、身体、聴覚、視覚等々からなる、文字通りのメディア(メディウムの複数)である。その意味で、“メディアによる経験”を最も近似的に再現可能なメディアと言ってもいい。
私たちにとって舞台とは、“メディアによる経験”を再現し、解体する場であり、出会い損ねたかもしれない現実、あり得たかもしれない現実、あるいはあり得るべき現実を経験する場でもあるのだ。
 


主催:東京バビロン http://www.tokyobabylon.org