今回の演劇祭におけるキーワードになる言葉は<戦争が残したもの>である。キーワードを設けるのは、ひとつは、その切り口・切断面を見せることで、社会的アクチュアリティを、あくまで舞台創造の純粋性において実現させるための、ひとつの仕掛けと云えるかも知れない。またもうひとつは、時代や歴史と切り結ぶ多様なテーマ性からの後退が顕著な現代演劇の状況を、打破する為。の手立てである。本当は無いほうがいいのである。
岡村洋次郎 (東京バビロン,企画プロデューサー)
 
 ■劇場は2箇所ございます。会場名を必ずご確認下さい。
 王子 「pit 北/区域」 マップを見る
 
王子神谷 「シアター・バビロンの流れのほとりにて」 マップを見る
 

 
■フェスティバル通し券 (5,000円)
 @専用の予約フォームからお申し込み下さい。 予約フォームはこちら
 Aチケット料金を下記の口座にお振込み下さい。
 【楽天銀行 マーチ支店/普通口座:2299702/名義:オカムラヨウジロウ】

 
 ※チケットは受付でお受取り下さい。各演目1回ずつ有効です。全席自由席の為、時間に余裕を持って起こし下さい。
 ※メールでお申し込みの方は、@お名前、Aご住所、BTEL、Ce-mail、D振込名義、E初回ご来場日時をご連絡下さい。

 

 
■一般のご予約
 チケット料金は各団体により異なります。ご予約は各団体ごとにお申し込み下さい。
 

 
■主催 東京バビロン
 TEL 03-3927-5482 (10時〜20時)
 MAIL t.babylon@r5.dion.ne.jp  WEB 
http://www.h7.dion.ne.jp/~babylon/
 
東京バビロン演劇フェスタ#02
『神なき夜に…』―戦争が残したもの 上演プログラム

 
劇団820製作所 『青い鳥の群れ/靴』
7月7日(水)〜7月11日(日) 会場:pit 北/区域
 
■タイムスケジュール
7月7日(水) 19:30
7月8日(木) 14:00/19:30
7月9日(金) 19:30
7月10日(土) 14:00/19:00
7月11日(日) 14:00/18:00
※受付開始は開演の45分前、開場は30分前
 
■チケット料金
前売・当日 2,500円/学生 2,000円
予約・お問合せ
 
http://820-haniwa.com
 
【作・演出】波田野淳紘
【出演】佐々木覚・加藤好昭・印田彩希子・大谷由梨佳・村岡あす香 (KUSARE芸道R)、and more!【音響】YU-YA

 
◇820製作所
劇作家・演出家、波田野淳紘の主宰する劇団だ。「はにわせいさくしょ」と読む。
2004年12月に『カノン』にて旗揚げされた。キャッチフレーズは、本当はそこにあるおとぎ話。
5年のあいだに、ゆっくりと仲間たちはあつまった。わたしたちは演劇を上演した。にぎやかに騒いでいた。演劇はわたしたちに、ありうるはずのない出会いを約束した。それは夢と現実との、未来と太古との、こことむこうとの、ひととひととの、なによりも現在との、ひそやかな通路としてひらかれ、そのただなかに、いまもいる。
わたしたちは、ゆっくりとすすむだろう。ピクニックをするように、もうすこし遠くに。やがてたどりついた先々でその土地の夢をみる。日々はつづき、いつかは離ればなれになるだろうが、いまはしかし『青い鳥の群れ/靴』だ。戦争をめぐる物語。わたしたちの幸福についての、ちいさな、とるに足らないおとぎ話。
◇青い鳥の群れ/靴:Note
目覚めたあとでとりかえしのつかない痛みを抱えるような夢がある。わたしたちは三年前にこの作品の初演を迎えた。夢幻劇の傑作、メーテルリンクの『青い鳥』に題を借り、世界の政治の最深部へと駈けおりた。あれから、わたしたちの世界と時代は、あいかわらず混迷をつづけている。わたしたちの青い鳥が、いまどこでまどろみをつづけているのか、なにを夢見ているのか、このたびの再演で、たしかめてみたいと思っている。


 
劇団阿彌 GEKIDAN AMI 『青いクレンザーの函 ―シベリアの空から…』
7月15日(木)〜7月18日(日) 会場:シアター・バビロンの流れのほとりにて
 

photo:Osamu Awane
■タイムスケジュール
7月15日(木) 19:30
7月16日(金) 19:30
7月17日(土) 19:30
7月18日(日) 19:30
※開場は開演の30分前
 
■チケット料金
前売 2,800円/当日 3,300円
ペア 5,000円 (要予約)
学生 1,800円 (要予約・学生証提示)
予約・お問合せ
(東京バビロン)
 
http://www.tokyobabylon.org
 
【台本・演出】岡村洋次郎
【出演】吉村ひろの・森川みなみ・嶋津和子・中島理乃・首くくり栲象・岡村洋次郎
【照明】河合直樹 (有限会社アンビル)【音楽・音響】落合敏行【舞台監督】川俣勝人【衣装】櫻井基順 (MEME)
【舞台美術】脇谷紘・岡村洋次郎【字幕制作】宗方勝 (bug-depayse)【映像記録】たきしまひろよし (PLASTIC RAINS)
【スチール記録】阿波根治 (スタッフ・テス)【制作】坂本康郎
 
題材、石原吉郎について
1915年生まれ、1977年没。詩人。静岡県生まれ。1939年、応召。41年、関東軍のハルビン特務機関へ配属。敗戦後、ソ連の収容所に。49年2月、反ソ・スパイ行為の罪で、重労働25年の判決。スターリン死去後の特赦で、53年12月、帰国。54年、詩作を開始。アウシュヴィッツのノンフィクションとして、フランクルの「夜と霧」があるが、それに匹敵するソ連の捕虜強制収容所(ラーゲリ)体験を記した著作「望郷と海」がある。
 
劇団阿彌 GEKIDAN AMI
1994結成。能楽の身体性と同時にその厳しい即興性をも取り入れ、現代劇の解体とその再構築による前衛的舞台を実現している。その求心的舞台構築の為、観客の無意識層に揺らぎを与え、そこから立ち上がる想像力において顕現するダイナミックな原初的舞台を目指している。その前衛と伝統のせめぎ合いの舞台は、日本において最も能楽に近い舞台と定評がある。
 
岡村洋次郎
劇団阿彌,主宰、東京バビロン,企画プロデューサー。1948年生。竹内演劇研究所(故・竹内敏晴,主宰)において、<からだとことば>のレッスンを通して、舞台創造の根源に触れる。その後、故・観世栄夫(観世流能楽師)に師事という、能楽が現代演劇界と断絶している中にあって特殊な経歴の持ち主である。

 
readymade foundation 『LOVE YOUR LIFE』 遠くの戦争〜日本のお母さんへ〜より
7月21日(水)〜7月25日(日) 会場:pit 北/区域
 
■タイムスケジュール
7月21日(水) 20:00
7月22日(木) 20:00
7月23日(金) 20:00
7月24日(土) 13:00/18:00
7月25日(日) 13:00/18:00
※受付開始は開演の1時間前、開場は30分前
※タイムスケジュールに変更はございません
 
■チケット料金
前売・当日共に1,500円 (高校生以下無料)
※前売2,500円/当日3,000円から変更になりました
予約・お問合せ
 
tsubo_wf@yahoo.co.jp
 
readymade foundation
鈴木克彰 主宰
諸事情により演出家と上演内容が変更になりました。
直前の変更となり大変申し訳ございません。 (6/7 更新)
 

【構成・演出】坪井彰宏
【作】篠原久美子
 

篠原久美子さん作「遠くの戦争〜日本のお母さんへ〜」を新たに演出するリーディング公演です。最初にこの台本を読んだ時の衝撃、感動を大事にしながら演出し、観客の皆さんと平和とは何なのか、現在の日本で起きている「心の戦争」とは何なのかを共に考えたいと思っています。各公演後に出演者とアフタートークの時間を作る予定です。この物語は全て事実として語られます。ぜひご覧いただきたいです。 (坪井彰宏)
なお、この公演の収益金の一部は「非戦を選ぶ演劇人の会」に寄付されます。

 
bug-depayse 『Kemuri -ケムリ-』
7月30日(金)〜8月1日(日) 会場:pit 北/区域
 
■タイムスケジュール
7月30日(金) 19:30
7月31日(土) 15:00/19:30★
8月1日(日) 14:00★/18:30
※開場は開演の30分前
★…開場中に直方平ひろと
オープニングパフォーマンスあり
 
■チケット料金
前売 2,500円/当日 2,800円 ※高校生以下無料
※障害者割引 前売・当日共 2,000円 (介助者無料)
※外国人割引 前売・当日共 2,000円 (要証明書)
予約・お問合せ
(bug-depayse事務局)
 
http://www.bug-depayse.org
アフタートーク開催日程
7月30日(金) 19:30…新井麻木(作曲家・演奏家)
7月31日(土) 15:00…竹重伸一(舞踊批評家)/19:30…鹿島徹(早稲田大学文学部教員・哲学)
8月1日(日) 14:00…安野太郎(音楽家)/18:30…bug-depayseメンバーでの座談会
 
【総合演出・舞台監督・美術】宗方勝 (bug-depayse)
【出演】野澤健・野本翔平・橋本京子 (共にbug-depayse)・山本美緒・オカザキ恭和・岩ア一恵・秦真紀子・玉井勝教 (劇団芋屋)
【演出補】辻響平【映像監督】二宮直也【照明監督】庭田悠甫【音響】二宮直也・宗方勝【楽曲提供】岩永洋輔・新井麻木・二宮直也
【Voice】風香・Jeremy Laughlin【記録写真】名鹿祥史【宣伝美術】小笠原幸介【製作】bug-depayse
 
2001年発足。ダンス・パフォーマンスアート・演劇・美術・音楽・映像をミクスチャーして、作品のテーマに各参加者が自己の表現を用いて深く掘り下げていく創作過程をとっている。物語を用いず抽象的な概念や現実的な事柄から、ここに在る「私」というものの可能性を探っていくことで、観客との共通認識や感覚を掘り起こし、空間化させる作品を発表している。
 

今作Kemuriについて
煙とは、様ざまな事象に付随して起こるものである。原爆のきのこ雲、ユダヤ人の絶滅収容所で死体を燃やすたびに空へと立ち上る煙、爆撃のあと立ち上る煙、タバコの煙、火事現場を覆いつくす煙、そして火葬場の煙突から噴出す煙。煙を見るということは、生者の特権かのようにも思われる事象でもある。その煙の元には何かが存在し、生者はそれをみつめることで己の生を認識する。(もちろん、その認識は、やがて己を包み込む煙への恐怖かもしれない)このような生者と死者の関係が表象されるかのような煙という概念から、戦争においての倫理的な生死の問題、生きるものは殺さなければ生きていけないといった、表裏一体の関係も探っていきたいと思う。そして現代日本人の戦争=平和に対するリアリティーのなさという意識を内包しつつこの大きなテーマに迫っていきたい。

 
13号地 『蝉の穴』
8月3日(火)〜8月8日(日) 会場:シアター・バビロンの流れのほとりにて
 
■タイムスケジュール
8月3日(火) 19:30
8月4日(水) 19:30
8月5日(木) 19:30
8月6日(金) 19:30
8月7日(土) 15:30/19:30
8月8日(日) 15:30
※受付開始は開演の1時間前、開場は30分前
 
■チケット料金
前売 2,800円/当日 3,000円
予約・お問合せ
 
http://www.13goochi.net/
 
【作・演出】加藤一也【出演】立澤和博・タニモトユキコ・成行ミチ子・加藤一也
【照明】小関英勇【音響】勝見友理 (stage office)・蜷しおり (stage office)
 
蝉の穴をみつけた。木の幹には抜け殻が…。脱皮した蝉の雄は懸命に鳴き、雌は枯れ木に産卵する。そして死ぬ。卵は翌年の梅雨頃に孵化し、土の中にもぐりこみ、長い地下生活に入る。油蝉で6年…、一生のほとんどを地下で生活している。
穴の中をのぞき見る…。穴の中で生活する自分を想像してみた。蝉になった。なんども生まれ変わり、戦中、戦後と、生活してみた。
 
「人の無常感と再生」の世界!
13号地は1994年、『転位・21』出身の加藤一也と成行ミチ子によって旗揚げされた。小劇場を中心に2人芝居とプロデュース公演を行なってきたが、2000年8月の同2人芝居の「月が消えた夜に」を最後に活動休止。2006年にアトリエを構え、新生『13号地』として活動開始した。旗揚げ以来、「人の死(特に身近な人の死)」をテーマに掲げてきた13号地ならではの新作。とことん本の世界を考えながら進めて行く演出方法で、13号地独自の力強い演技を披露します。

 

主催:東京バビロン http://www.tokyobabylon.org